疲れ目一掃編

「決明子(けつめいし)の煎じ汁」で視力が高まり視界が開ける!

「決明子(けつめいし)の煎じ汁」で視力が高まり視界が開ける!

ハブ茶として知られている決明子(けつめいし)

決明子(けつめいし)は、北米原産のマメ科の一年草、エビスグサの種子ですが、この名よりも「ハブ茶」として知られています。昔はハブ茶といえば、同じマメ科の一年草であるハブソウの種子、望江南(ぼうこうなん)が用いられていました。

しかし、ハブソウは寒さに弱いために、関東よりも西の温暖な地方でしか栽培できず、収量も非常に低いという欠点がありました。一方、エピスグサはハブソウより寒さに強く、関東あたりまで十分栽培でき、種子もたくさん採取できます。

こうした事情によって、日本ではハブソウの栽培がしだいに行われなくなり、ハブ茶にはエビスグサの種子が用いられるようになったのです。成分や作用に関しては、決明子と望江南に大きな違いはなく、ほとんど同じ薬効が得られます。現在はいずれもタイ、ベトナム、中国南部などで栽培されたものが輸入され、多く出回っています。日本でも関東以西なら庭で栽培が可能ですし、沖縄に行くと道端でエビスグサやハブソウを見かけますが、一般には市販品の利用が簡便でよいでしょう。

 

中国では古くから評価されていた目に対する効用

決明子というのは中国でつけられた名称で、決には「開く」という意味があり、視界が明るくなることをいいます。視力がボーッとして見えにくいときに、これを飲むと視界がハッキリと明らかになることから、この名がつけられたのです。

日本には奈良時代に伝わり、平安時代(918年)に書かれた『本草和名(ほんぞうわみよう)』には、エビスグサの和名で決明子が紹介されています。エビスとは「野蛮な」「外国の」という意味があり、外国から伝わったということでこう-呼ばれたようです。

決明子に多く含まれる成分は、アントラキノン類のクリソファノール、フスチオン、オブツシフォリンなどで、もともとは緩下剤です。あとになって肝疾患の改善薬、高血圧予防薬、健康増進剤、強壮剤とされるようになりました。

 

肝機能がよくなれば、目の疲れ、障害も解消する

さて、こうした薬効をみただけでは、決明子がなぜ目の疲れや視力の衰えに効くのか、不思議に思われることでしょう。確かに、決明子は目の薬ではありません。しかし漢方には、目は肝臓につながっているという考え方があり、約2000年前の医薬古典『素問(そもん)』『霊枢(れいすう)』にも、「肝気は目に通ず、肝和(かんわ)すれば、目よく五色を弁ず」と記されています。これは肝機能がよくなれば、目でよくものを見ることができるという意で、肝機能改善と視力回復が密接な関係を持っていることを示しています。

つまり、決明子は肝臓を正すことで目をよくしていく生薬なのです。用いるときは単品でも十分な効果は期待できますが、できればもう一種、薬草を組み合わせると、より大きな効果が得られます。

たとえば、疲れ目や視力の衰えには、決明子にメグスリノキを加えます。焙じた(ほうじた)決明子13~15gと、乾燥したメグスリノキの樹皮または小枝5g、あるいは葉10gに水600mlを加えて火にかけ、沸騰したら弱火にし、5~10分煎じます。これを1日3回に分けて、お茶がわりに飲みます。

血圧が高い人なら、決明子13~15gに十薬(乾燥ドクダミ)5gを加えて、同様に煎じて飲むとよいでしょう。健康増進・強壮には、決明子13~15gに桑白度(クワの根)10~13gを加えます。さらに、決明子13~15gと同量の薏苡仁(よくいにん)(ハトムギの種子)を煎じて飲むと、便秘の予防と解消によく、体調をととのえる効果があります。

なお、組み合わせる薬草は、すべて漢方生薬店で手に入ります。メグスリノキは野山に多く自生するので、春から夏にかけて樹皮や小枝、葉をとってきて、乾燥させて用いるとよいでしょう。

いずれの場合も、お茶がわりにして、つづけて飲むことがたいせつです。中高年の疲れた肝臓を守り、目の健事を維持するためにぜひおすすめします。

 

決明子の用い方

漢方薬店ではハブ茶として売っているものは焙じてありますが、決明子として求めたものは焙じていないので、香ばしさが出るまで、ゴマをいるようにフライパンなどで弱火で気長に焙じてから用います。5~10分で香りが出て、跳ねるようになるのが目安です。

焙じた決明子またはハブ茶13~15gに水600mlを土瓶など(鉄製、銅製品は避ける)に入れ、沸騰後、弱火で5~10分煎じ、お茶がわりに飲みましょう。

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